25ansウエディング ヘア&ビューティ号

 

毎年の春の恒例となった、

25ansウエディング・ヘア&ビューティ号の撮影。

 

 

数えてみたら今年で7回目!となる、春のお楽しみのひとつ。

 

2005年、思えばこの年から始まりました。

 

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このときは確か、ヘアスタイルのデザイン画を描いていただいて、

それに合うお花を用意したような。

とはいえ、詳細の花材の決定などはこちらに一任されていて、

ブーケを持っていくまではイメージと合うかドキドキ。。。

 

この第一回目は、

モデルさんのスタイリングを見て、作って行ったブーケがしっくりこない感じで、

確か組み直したような。それが上の画像。

 

 

翌年2006年、今度はamicaの生徒さん、Atsukoさんにモデルをお願いしました。

透明感のあるAtsukoさんには、季節の芍薬を束ねて。(右はカラードレス用)

芍薬は数日前から仕入れておいて、撮影当日にちょうど咲くように開花調整。

 

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その翌年2007年からは、読者モデルが花嫁役に。 

こうなると、花材も当日、市場で私がひらめいたものを色々持ち寄って、

撮影現場で束ねたり、ヘアコサージュを組んだり、即興的になってきました。

 

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↑このドレスにもヘッドパーツを用意したけど

最終的にレースのリボンがすごくステキで新鮮なスタイリングに完成。

 

 

2008年、この日も確か撮影は金曜の朝。

仕入れ先で走り回ってイメージの花材を集め、すぐに帰って制作。

右のブーケは珍しいアマリリスがあったのでアジサイと。

クラシカルなスタイルに、アマリリスが馴染んで美しかった。。。

左の、ピンクのアジサイを市場のお兄ちゃんに「それ、お願い!」と急いで伝票切ってもらった記憶が。。

エアリーなヘアスタイルには甘いピンクのブーケがいいですね。

 

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2008年はロマンティックでやや濃厚なコーディネイトで。

モデルさんのドレスの試着に同行して、スタイリングを詰めていく。

あとの花材などは全面的に自由な感じでお任せいただきました。

赤いトケイソウや、緑のアジサイ(鉢物)など、結構遊びの素材が入ってます。

 

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2010年、ウェディングドレスは「ジュリエットなカンジで」というお題、

ヘアスタイルはセンターパートで三つ編みと。

小花系をご希望だったので、花型のものや、ふわふわの小花などなど。。。

 

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お色直しもちょっと小花系、なかなか普段は合わせない素材同士、

ちょっと冒険的に、あえて合わせてみる。

大人エレガントな、小花のブーケ、あんまりなかった雰囲気がイイね~と。

 

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そしていよいよ、2011年、今年のスタイリング、

ちょうど、イチゴ色のアレンジのレッスンをしていたところ、

フルーティな春の赤は大好きなので、ラナンキュラスを手配。

すると、日本一のラナンキュラスが入荷する。

 

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今年の全貌は雑誌が発売前なので掲載出来ませんが、

ブーケのみ、ちら見せで。

今回のモデルちゃんも、またびっくりするくらい可愛かった、、、。

 

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お色直しには水色のドレス、こちらもお題があり。

 

 「花色をグルーピングしてみて欲しいのです。

  右から左へグラデーションみたいなイメージ。中から外でもいいですし。

  こんなん変ですかね?」

 

いや、ぜんぜん変じゃないです、というわけで、このブーケ。

ひさびさにタジーマジーブーケを作りました。

リボンはサテンのプリーツを。

 

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ホント、即興、楽しいです。

もちろん、デザインや花材を予め決めて、

準備を整えて作るほうが安心だし、リスクも少ない。

 

だけど、モデルさんの雰囲気、ドレス、

そこから作られるヘアスタイルやメイクは当日現場で即興で作られ、

それにふわっとフィットしつつも、しっかりとコーディネイトを引きたてるブーケ、

そのイメージを探りながら作る面白さ、それを任される喜び、、、。

 完成したときの現場の充実感はひとしお。

 

今回もいい素材に恵まれました。

この強運、驚くほどです。ありがたいです。

 

 この25ansウエディングのヘア&ビューティ号

5月21日発売予定です。どうぞお楽しみに!

 

 

7年分振り返って書くの、時間かかった。。。(笑)・・・・・amicaサイト

2011年 桜写真館

 

桜の眩しい季節になりました。

アトリエ前の公園の沈丁花もまだまだ香り、

贅沢な競演を見せてくれています。

近くの茶屋之町の桜並木は、

例年以上に華やかに、豊満な雰囲気で咲き誇っています。

毎年カメラを持って撮影に出掛けますが、

今年はスタッフNサンに勉強を兼ねてチャレンジしてもらいました。

撮りやすい場所や、撮りにくいポイントなどを伝えて。

とても一生懸命、撮ってくれました。

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別の日、

私は「京料理たか木」さんのお庭のしだれ桜を。

ちょうど6分咲きくらい、あまりにしっとりとした風情にたまらなくなり、

小雨の日にも関わらずカメラを取りに車に戻り、撮影。

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芦屋の桜、過去写真。

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さて、お花のシゴト、桜に限らず何でも季節は先取り、

なので、世間が桜で包まれるまでに、桜のシゴトはすっかり終わっています。

「永来権」さんの雲竜桜や、

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篠山「ささらい」さんの本桜、など。

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この、篠山の本桜、活け終わったのが夜の9時、

帰りには雪がちらつく寒い晩でした。

この、お庭に飾っている本桜は、

今ちょうど見ごろを迎えていると思います。

思えば今年も、

3月の始め頃から少しずつ、多くの桜を活けました。

花宇さんの素晴らしい素材たちを扱うことも多く、

清順さんや、生産者さんの、桜への思いを知ることが出来たり、

たか木さんからは、桜という花に対する特別な信仰(サ神信仰)の話を聞いたり、

活けること以外にも、

より深く、桜とその特別な力を感じ、美しさも知り、

今まで以上に集中力を持って、真摯に向き合えた春だったかなと思います。

そしてまた、来年はあの桜を、あの場所で活けたい、と、

次の妄想が始まっております。

さて今回の写真館、

最後は先週末に琵琶湖の佐川美術館で見た、

片桐功敦さんの作品、「泉・滝」で。

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高さ約7メートルくらい、全て桜。

画像以上に前後の奥行もあり、

本当に滝のしぶきが目の前まで迫ってくるようでした。

お正月の松のときにも感じることですが、

大きく重量感のある枝もの、まさに、男の世界だと。

特にこの片桐さんの作品には感じました。

迫力のある、生命感みなぎる作品に、エネルギーを与えられ、癒されました。

しみじみ、今年の春は既に充実感でいっぱい。。。

あとはのんびり、茶屋の町の桜を愛でて過ごします。

皆さまも、よい春を。

明日は25ansウェディングの撮影です。・・・・・・・amicaサイト

フローリストの道具箱

 

今日、ひさびさにピンセットを使うことがあって。

そんなこともあって、ふと、道具箱を見て、

レギュラーにしている道具が多いなと・・・。

ヴィクトリノックスのフローリストナイフを始め、

用途に応じて、どれもよく使うもの。

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このほかにも、ノコギリ、大きなカッターナイフなどなど。

それにしても、上の、タジカさんの裁ちばさみ、手作りの温かみが美しい。。。

あと、こないだ気付いたのには、

ワイヤー類は、20種類くらい、

テープ類は、10種類くらい。

色々なモノ、作りますので、必要なんです。

たとえば、スワロフスキーとプリザーブドで作るクラウン。

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様々な個性を持った花をつなぐ、ショルダーブーケ

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数十本のユリだけで作る、ドロップブーケ。

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花嫁さんの、エアリーなヘアスタイルを、蝶のように、軽やかに飾る、花たち。

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花自体の強度、重さ、

用途での強度、表現、など、

様々なことを考慮して、道具を使い分けるわけです。。。

さて、久しぶりにピンセットを使ったのは、

ユリの花粉取り。

まだつぼみが開くかどうか、という段階で、

黄色い粉が吹く前に、ピンセットでつまみ出す。

開花調整してようやくこの週末に間に合いそう。

この週末は、

婚礼が、神戸、大阪、と、色々とあり、

新しいお店の盛大なオープンお祝いの桜の活け込みもあり、

いつも通りのギフトフラワーもあり、

そして、

「小さなウェディングブーケ」のレッスンと、

女子力をアップさせる「フレッシュピンクのアレンジ」のレッスンもあり!

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精鋭スタッフと二人で、ガンバリます!

この週末お会いする、

花嫁さん、

生徒さん、

そして、お店のオーナーさん、

素晴らしい花材満載です。

お会いするのを楽しみにしております。

私はユリを満開に、花宇さんでは本桜を7分咲きに・・・・・amica公式サイト

和の花、洋の花、いのちの光

 

本日お届けのギフトフラワーの画像、

お母様へのお誕生日お祝い。

還暦とのことですが、赤ではなく、

春っぽいピーチピンクのバラやダリアを。

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中央のアンジェリーク・ロマンチカ、素晴らしい芳香です。

良い思い出や、記念日に、香りの記憶は大切だと思います。

となりの丸いバラ、ピンクピアノ、まだ比較的新しい品種。

こちらは和素材、「姫水木(ヒメミズキ)」、

この可愛らしさが伝わるかな。。。

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この姫水木、今週アンブレイスさんでご覧いただけます。

それぞれに個性あふれる花たち、

居心地よさそうに、楽しそうに映えると、安堵。

明日は芦屋の別のお店の周年お祝い。

そして来週、いよいよ注目のお店がオープン。

清順さんのお力を借ります。

そして、その西畠清順さん

明日20日情熱大陸に登場。

必ず、心に元気をくれると思います。

その笑顔に、その生き方に。

このタイミングの放映に、大きな大きな意味があると思います。

今回の震災では計り知れない影響が各分野に波及すると思われます。

花業界ももちろん無関係ではありません。

予想される影響以外に、心配なことも色々とあります。

でも、命のエネルギー満載の清順さんの放つ光で、

うつむいた人が、顔を上げるきっかけになると思います。

明日の情熱大陸、

20日(日)、23時15分~ 毎日放送系で。

珍種に新種、突然変異・・・希少植物を追って世界中を飛び回る「プラントハンター」という職業がある。依頼主の求めに応じて国内はもとより世界各地から、見たこともない植物を採集してくるこの仕事。ある時は50mの断崖絶壁を登って“幻の植物”を探し、またある時は絶海の孤島で新種発見に挑む若きハンター・西畠清順の姿を紹介する。日本では余り知られていない職業だが、西畠曰く「男の一生をかけるにふさわしい仕事」。夢とロマンが一杯詰まった「植物探しの旅」をお楽しみに。

連休明けは「フレッシュピンクのアレンジ」のレッスン!・・・・・amicaサイト

出来ることは。

 

しっかりと、

今輝いている命をきちんと活けること。

その美しさを一人でも多くの人に伝えること。

もう、春はそこまで来ていると、感じてもらうこと。

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花が仕事の、花が天職の私に出来ることは、

そこに全身全霊を注ぐこと。

花業界、今回の災害で値崩れするものもあり、

不穏な動きもありますが、

真冬の寒さでも、

雪が降っても、

春はそこまで来ている、

その芳香も、風にのって漂ってきている、

季節は確実に巡る。

殺風景だった庭も、芽吹き、花が咲く。

どうか、少しでも早く、春が来ますように。

優しい桜も咲き始めました。

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画像:枝垂れ桃(上から3枚)、雲竜桜

   すべて花宇さんより

さて婚礼シーズン、お誕生日もあり、開店するお店もあり、

様々な節目でもある3月。

それぞれのシーンで、

輝きを放つ花たちを、ベストな状態で。

出来ることを、粛々と。

春をテーマにしたレッスンはこちらで。

明日の晩はゆる~いカフェにいるかも・・・・・amica公式サイト

ヒーロー

 

今回の災害で、

日々思うことは多いけれど、

刻々と事態は変化し、

思いがどんどん積み重なっていき、

言葉にすることが軽々しく感じられ、

さらに何も言えなくなり。

何かをきちんとまとめずに、

今日は、今日の気持ちを書きとめておこうと思います。

16年前の神戸の地震を体験したとき、

この未曽有(このときも使われた)の災害で、

この事態では、普段は日の当らなかった、そんなヒーローが現れるのでは、と、

いつも、直観的にモノを考える、

動物的な私はそう感じました。

半分は期待だったのだと思います。

余震が続く日々、交通が半ばマヒした中でも、

それでも仕事には行き、カセットコンロで調理し、延々徒歩で移動したりなど、

心身とも疲労が溜まっていました。

ヒーローは現れなかった、

というより、

そんな単純な分かりやすいものではなかった、

そんな薄っぺらいものではなかった、

今なら分かる、

ヒーローというのは全ての、復興に携わった人、全員だったと。

何年もかかって、

道路工事や高速やビルの耐震工事がなされ、

さら地だった街並みが少しずつ整っていき、

木々も育っていきました。

本当に、長い道のり。

だから、こんなときに、

ファッション的に目立ってヒーローのようにふるまう人、

チャリティを広告に使う人、

信用できない、偽善者。

現場で、ひたすらに、任務を遂行している人達、

その実直なヒーローたちに、

私が出来ることを、まっすぐに、声高でなく、謙虚に。

昨年夏、とあるご縁で篠山でご一緒した、

Civic Forceの大西健丞さん、

「困ってるところに飛んでいく人」として紹介していただきました。

今回、被害が大きかった気仙沼市で活動なさってます。

テレビで見ていると、気のせいか気仙沼の避難所の環境がすごく整ってるように見えます。

心強く、そして、アツくエールを送りながら日々見守っています。

Civic ForceのHP

そして、

今回はTwitterがかなり役に立ちました。

大切な情報収集(中にはデマもあったけど)に欠かせないこともありますが、

いつもの、人々の日常が感じられて、和んだりもしました。

現地で任務にあたる自衛隊員のつぶやきも。

救助のプロフェッショナルな方以外の、

地元で被災したうえで消防や医療の任務に当たる人々、

神戸のときは、そういった方々が何人も過労でたおれたので、

どうか、出来るだけ休養も取って欲しいと願う。

被災地から遠く離れたところで、

心を痛め、無力さや不安、心細さを感じる。

ありのまま少し声に出したら、そういう人は他にもたくさんいて、

自分だけじゃなかった、この気持ちは我慢しなくていいんだと。

とにかく、日々、しっかりと自分の仕事をして、

長い先を見越して、今動けることはきちんと行動に移して、

丁寧に、粛々と、過ごしたいと思います。

もちろん、きちんと、栄養、休養取りながら。

現地のヒーローにエールを送りつつ、

光りあるほうへ向かって、

元気に咲きましょう。

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元気でいよう、

自分が必要とされたときに、

いつでも出動できる用意をして。

今日はまとまらず失礼。(いつもか・・・)

次のなでしこ講座も決定、レッスン内容アップしています・・・・・amicaサイト

ウェディングブーケのレッスン

 

私の仕事のルーツでもあり、

もっとも大切にしている仕事の一つでもある、

ウェディングブーケ作り。

これは知れば知るほど奥が深く、

「花」の仕事の範疇に留まらないことが分かる。

美しいウェディングドレスを着て、

プロのヘアメイクによって仕上げられる、

輝きを放つ花嫁、日常にはない、フォーマルなスタイリング、

そのときに、手にするブーケ、

婚礼の日のウェディングブーケ、ヘアコサージュというのは、

ファッションの一部にもなり、

ヘアアクセサリーの一部にも、ヘアスタイルの一部にもなる、

全身のバランスを左右する重要なアイテム、

それは、主張し過ぎず、

何より、花嫁自身の美しさと個性と幸福感を、最大限引き出すアイテムでなければと思う。

とはいえ、大抵のお花屋さんが、

他のギフトやテーブル花などと同じように、

数々の作業の中でさらっと作ってる、、、

丸くキレイに作れるのももちろん大切、

でも、ウェディングブーケに関してはそれだけじゃプロの仕事ではない。

そんな、語りだしたら止まらないようなアツい思いで始めた講座、

「ウェディングブーケコース」

基本の形をより美しく作るポイントを始め、

あらゆるデザインや、オリジナルなものも含めた手法について、

全てを網羅した、11回の講座。

予想していなかったことですが、

受講生の7割がフローリスト、

他のお店で実際に様々な商品を作ってるプロの方々。

さて、そのお一人の方が修了されたお話。

各講座、それぞれに優秀な出来栄えで、順調に。

ローズメリア、カラーのアームブーケなどは難なくこなして。

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そしていよいよ、最終の11回。

自分で自分のウェディングをイメージしてドレスを選び、

ブーケのデザインも決定する。

その生徒さんが選んだのは、ロマンティックでクラシカルなドレス。

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お花の「色はお任せ」、「形はクラッチブーケ」とのリクエスト。

なので、ドレスのイメージに合わせてモーヴ系のシックな色合いをたっぷりと揃えてみました。

その生徒さん、美しい色合いに大喜び、喜びいさんで腕まくりで作り始める。

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同系色の素材を、硬い質感のもの、柔らかい表情のもの、あえて取り混ぜて、

その中からどう選び、どう組むか、

技術を持った人なので、2回目までは黙って見守る。

第一回目に組んだ(左)、そして、第二回目(右)の作品。

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同系色を束ねれば、ある程度のまとまりにはなるし、丸く組んではいる。

決して「ダメ」ではないし、この段階で納品する花屋さんはあると思う。

でもこれで150点満点か、というと、違う。

組んだ本人も納得がいかない様子。

何か足りない、では何が?

それは、「感動を与える美しさ」。

そこでアドバイス

素材の質感の相性(グズマニアの強い線、トルコキキョウのフリルなど)、

同系色の中にもアクセントを(トルコキキョウのグリーンのつぼみ)、

ドレスの印象に馴染むようなニュアンス作り(スモークグラスを使う)、など

素材をしっかり見ること、ドレスとのトータルのデザインを作ること、

そのアドバイスで完成したのがこちら。

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同じトルコキキョウやカラーをメインにしても、

合わせる素材によって、またはそのレイアウトによって、

表情が全く変わって見える。

ピカソというカラーの淵の色と、

トルコキキョウのつぼみの色、そのリンクを見逃さず、

その色と隣り合わせにして引きたてる実モノは何か、など。

じっくりと、丁寧に組み上げて完成。

とても良い練習になったのではないかと思います。

ところで、

ブーケが完成したところで「ドレス風ワンピ」に着替えて写真を撮ったのは、

イナイ君、あなたが初めて(そして多分最後w)ですよ!(笑)

大喜びでアタシも嬉しいけど!

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そして。

なんと、これには後日談があって、

この数日後、このブーケを持って(多分このワンピで)

結婚式以来初めて、約10年ぶりにダンナさんと写真館で記念写真を撮ってもらったらしい。

良かったね~^^

実際の結婚のときのブーケがステキじゃなかったことのリベンジも出来たとのことだし。

何より夫婦円満に一役買いました!

ウェディングブーケレッスンの講座、

引き続き、お申込み受け付けております。

日程や受講内容は個別に相談のうえ、決定となります。

平日、週末、短期で、など、お気軽にご相談ください。

既に結婚式してブーケ持ったけど、そのお花が「不本意だった!」という方も是非♪

ウェディングブーケコースの詳細はこちら。

トップページの乙女椿、可愛らしいと評判です。・・・・・amica公式サイト

木瓜の夢

 

木瓜(ぼけ)

学名にはspeciosa(美しい、華やかな)という言葉が付いている、バラ科の花木。

今年は和の花の活け込みが増え、

「なでしこ講座」もあって、例年以上に木瓜と深く関わることが出来ました。

(画像の木瓜は全て花宇さんより)

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これほど美しい花なのに、

同時期の梅、桃、桜などと比べ、

ややマイナーなイメージがあるのはどうしてなんだろうと。

活ける、という観点から見ても、その花たち以上の魅力も大いにあるというのに。

理由を想像するに、

ひとつには「大きくなるのに時間がかかる」ということ。

大きな木にたっぷり花が咲いていると、

その華やかさに、多くの人の目に触れ、賞さんされることになる。

木瓜は、10年単位で少しずつ幹も太くなり、剪定して初めて樹形も整ってくる。

木瓜の立派な大木を見かけないのは、そんな理由から。

二つ目の理由として、その「鋭い棘!」も原因のひとつ。

そして、三つめ、「ぼけという名前」もプラスとは言えないかな。。。

必ずシーズンの初めには、市場でベタな冗談が飛び交う(汗)。

そんな理由はあるとしても、

この花はその美しさで、見た人を確実に魅了する。

もっともっと、この花の良さを知ってもらうために、

また今後も棘に負けずに、活けたいと思う。

そういえば、花宇さんで、

樹齢50年くらいの、とびっきりの木瓜を見せていただいた。

背丈は140センチくらい、幅は120センチくらい。

幹の色は灰色のような美しい色、枝ぶりも長年の手入れが伝わってくる見事さ。

そして、何より、緋色の、おびただしい数のつぼみが、逞しい枝にびっしりと。

朱赤とも違う、これぞ「緋色」、さぞや咲いた姿は。。。。。

その日は桜や桃、上の画像の木瓜を買ったり、様々な桜を見せていただいたり、と

花宇さんでまた濃厚な時間を過ごしたのですが、

最後にもう一度、その緋色の、樹齢50年の木瓜を前に、

しばらくの間、咲いたところを想像して一人別世界に行っておりました。

いや、もう、想像だけで美味しいお酒が飲めそうです。

夢に出てきそうなその木瓜

欲しいから買います!と言えないお値段だったので購入には至りませんでしたが、

どんな風に咲くのか、どうしても気になって気になって。

大きな花展で飾られるのか、どこかのホテルか、木瓜の展覧会か、

ちょっと追跡して、是非とも開花を見届けたいと思います。

写真撮れたらまたココで。

ところで、その花宇さん。

半月ほど前に訪れたときに、私が口にした乙女椿のことを、

ちゃんと覚えていて下さって、こちらから言わなくても「今日はありますよ」と。

花宇さんは清順さんが素晴らしいのはもちろんのこと、

スタッフの方全員がいつも感じよく、対応も丁寧で本当にありがたい。

そして、いよいよプラントハンター西畠清順さん、今度の情熱大陸に登場!

情熱大陸サイト

そしてその乙女椿、今月のトップページを飾ってます。

amicaのサイトはこちら。

女子力上がりそうな、屈託なく素直な乙女たち、本当に可愛い。

和の花、なでしこ講座報告。

 

風邪ひいて、神戸空港で打ち合わせしたのがいけなかったのか、

その上でインフルエンザにかかり、

そんなこんなで気付いたら2週間が過ぎ(泣)

もう、なんと、来週は3月。

2月の最初に行った「なでしこ講座」、

好評のうちに終了致しました。

この、早春の時期の、和のお花の講座。

川西の花宇さんで揃えていただいた、

この麗しき花たち。

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一つ一つの花たちの、絵になる美しさに、

レッスンでの皆さん、普段以上におしとやかに、集中して。。。

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いつもの「アレンジ」には慣れてらっしゃる皆さんですが、

流れている時間も、緊張感も、全く違っていました。

目の前の、力みなぎる素材と対話する、

至福の時間だったのではないでしょうか?

その花が、どんな風に咲いていたかを想像したり、

その花が、どんな風に咲いていくかを想像したり、

そして、それぞれの間合いが、どんな空気感を醸し出すかを想像して。

レッスン終わってすぐ、

興奮冷めやらぬ様子の生徒さんに、

または今回受講できなかった方々に、

早速、次回のことを尋ねられました。

おそらく、次回は新緑を前にした、みずみずしい花たちを。

どうぞ、お楽しみに、私も今からとっても楽しみです。

花宇さん、次回もよろしくお願い致します!

まだまだそのときの木瓜が咲いているとのことで嬉しいです・・・・・amica公式サイト

ハサミを入れること

 

3年も前のことですっかり忘れていた、

花カイドウの一件。

活け込み用に枝モノを探していて、見つけた可愛らしい花。

軸になっている太い枝には苔が付いていた。

そのコントラストが素晴らしく、もちろん花の様子も可愛らしく、

多少高価ではあったけれど、勉強のためも含め購入。

それを、春らしく活ける、そんな段取り。

と、アシスタントI君、あろうことか、

気付いたら、太い枝からつぼみのついた小枝を全部切り落としていた。

小分けしたほうが生けやすい、そう思ったんだろう。

気持ちは分からないでもない、けれど。

私はショックで倒れそうになった。

その枝は、一体何年かけてそこまで太くなり、たくさんのつぼみを付け、

そして苔までたくわえて。

本来なら、

根を張った土の上で悠々と花を咲かせ、実をむすび、

翌年にもまた、花を咲かせたに違いない。

それが切られて流通して、目の前にある。

自分の手とハサミが、その花の最後の咲き姿を決めることになる。

その責任の重さと、その与えられた使命に対する喜び。

と、そんなようなことを、私はアシスタントI君に叱りつつ話したらしい。

そんな風に話したことをすっかり忘れていたのだけれど、

I君、それを友達に話したところ、その友達は心打たれて泣いたらしい。

花の仕事は、キレイなだけじゃなくて、命を扱っているんだね、と。

花の最後を決める、その責任、

それを特に感じるのは、桜。

どんどん切っても育つというタイプの花材ではない、

というより、下手をすると切ったところから痛んでしまう、デリケートな素材。

だからこそ、3月に入って市場にズラリと並ぶ膨大な桜の枝を見るにつけ、

どこからやってきて、そして、こんなに切ってしまって大丈夫なのかなと。

その謎が、少し解明。

こんな風に、アツい思いが込められて、桜はこの手に届くのかと。

花宇の清順さんがちょうど今、様々な桜と格闘中。

清順さんのブログ。

そして今朝、幸運にも現物を見てきました。

想像以上に巨大!

そして、様々な種類の桜たちも。

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温室の中は、桜の、つぼみの、ふつふつと滾(たぎ)るようなパワーで溢れていました。

どの桜も、咲いたところが見てみたい!

本格的に生けられた桜を目にするのは、おそらく来月以降となりますが、

今度見かけたら、

その桜にも、生産者さん、プラントハンターさん、そして活ける役割の人、

様々な手や思いを介して、咲いた花ということも、

少し頭の隅に置いてみていただけると、より味わい深いものになるかもしれません。

さて今週は木瓜(ぼけ)を仕入れてきました。

ホント、どこでハサミを入れるか、頭を悩ませますが、、、。

なんとも華やかで楽しい花です。

こちらは寒い玄関を明るく、とのご依頼。

掛け軸も木瓜?なのかな。

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今週はこの木瓜や特選の椿を使った和花のレッスン「なでしこ講座」、

詳細はこちら

週末もお楽しみに。

今日も長文でした、、、、、amica公式サイト

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