桜の眩しい季節になりました。
アトリエ前の公園の沈丁花もまだまだ香り、
贅沢な競演を見せてくれています。
近くの茶屋之町の桜並木は、
例年以上に華やかに、豊満な雰囲気で咲き誇っています。
毎年カメラを持って撮影に出掛けますが、
今年はスタッフNサンに勉強を兼ねてチャレンジしてもらいました。
撮りやすい場所や、撮りにくいポイントなどを伝えて。
とても一生懸命、撮ってくれました。
別の日、
私は「京料理たか木」さんのお庭のしだれ桜を。
ちょうど6分咲きくらい、あまりにしっとりとした風情にたまらなくなり、
小雨の日にも関わらずカメラを取りに車に戻り、撮影。
芦屋の桜、過去写真。
さて、お花のシゴト、桜に限らず何でも季節は先取り、
なので、世間が桜で包まれるまでに、桜のシゴトはすっかり終わっています。
「永来権」さんの雲竜桜や、
篠山「ささらい」さんの本桜、など。
この、篠山の本桜、活け終わったのが夜の9時、
帰りには雪がちらつく寒い晩でした。
この、お庭に飾っている本桜は、
今ちょうど見ごろを迎えていると思います。
思えば今年も、
3月の始め頃から少しずつ、多くの桜を活けました。
花宇さんの素晴らしい素材たちを扱うことも多く、
清順さんや、生産者さんの、桜への思いを知ることが出来たり、
たか木さんからは、桜という花に対する特別な信仰(サ神信仰)の話を聞いたり、
活けること以外にも、
より深く、桜とその特別な力を感じ、美しさも知り、
今まで以上に集中力を持って、真摯に向き合えた春だったかなと思います。
そしてまた、来年はあの桜を、あの場所で活けたい、と、
次の妄想が始まっております。
さて今回の写真館、
最後は先週末に琵琶湖の佐川美術館で見た、
片桐功敦さんの作品、「泉・滝」で。
高さ約7メートルくらい、全て桜。
画像以上に前後の奥行もあり、
本当に滝のしぶきが目の前まで迫ってくるようでした。
お正月の松のときにも感じることですが、
大きく重量感のある枝もの、まさに、男の世界だと。
特にこの片桐さんの作品には感じました。
迫力のある、生命感みなぎる作品に、エネルギーを与えられ、癒されました。
しみじみ、今年の春は既に充実感でいっぱい。。。
あとはのんびり、茶屋の町の桜を愛でて過ごします。
皆さまも、よい春を。