木瓜(ぼけ)
学名にはspeciosa(美しい、華やかな)という言葉が付いている、バラ科の花木。
今年は和の花の活け込みが増え、
「なでしこ講座」もあって、例年以上に木瓜と深く関わることが出来ました。
これほど美しい花なのに、
同時期の梅、桃、桜などと比べ、
ややマイナーなイメージがあるのはどうしてなんだろうと。
活ける、という観点から見ても、その花たち以上の魅力も大いにあるというのに。
理由を想像するに、
ひとつには「大きくなるのに時間がかかる」ということ。
大きな木にたっぷり花が咲いていると、
その華やかさに、多くの人の目に触れ、賞さんされることになる。
木瓜は、10年単位で少しずつ幹も太くなり、剪定して初めて樹形も整ってくる。
木瓜の立派な大木を見かけないのは、そんな理由から。
二つ目の理由として、その「鋭い棘!」も原因のひとつ。
そして、三つめ、「ぼけという名前」もプラスとは言えないかな。。。
必ずシーズンの初めには、市場でベタな冗談が飛び交う(汗)。
そんな理由はあるとしても、
この花はその美しさで、見た人を確実に魅了する。
もっともっと、この花の良さを知ってもらうために、
また今後も棘に負けずに、活けたいと思う。
そういえば、花宇さんで、
樹齢50年くらいの、とびっきりの木瓜を見せていただいた。
背丈は140センチくらい、幅は120センチくらい。
幹の色は灰色のような美しい色、枝ぶりも長年の手入れが伝わってくる見事さ。
そして、何より、緋色の、おびただしい数のつぼみが、逞しい枝にびっしりと。
朱赤とも違う、これぞ「緋色」、さぞや咲いた姿は。。。。。
その日は桜や桃、上の画像の木瓜を買ったり、様々な桜を見せていただいたり、と
花宇さんでまた濃厚な時間を過ごしたのですが、
最後にもう一度、その緋色の、樹齢50年の木瓜を前に、
しばらくの間、咲いたところを想像して一人別世界に行っておりました。
いや、もう、想像だけで美味しいお酒が飲めそうです。
夢に出てきそうなその木瓜、
欲しいから買います!と言えないお値段だったので購入には至りませんでしたが、
どんな風に咲くのか、どうしても気になって気になって。
大きな花展で飾られるのか、どこかのホテルか、木瓜の展覧会か、
ちょっと追跡して、是非とも開花を見届けたいと思います。
写真撮れたらまたココで。
ところで、その花宇さん。
半月ほど前に訪れたときに、私が口にした乙女椿のことを、
ちゃんと覚えていて下さって、こちらから言わなくても「今日はありますよ」と。
花宇さんは清順さんが素晴らしいのはもちろんのこと、
スタッフの方全員がいつも感じよく、対応も丁寧で本当にありがたい。
そして、いよいよプラントハンター西畠清順さん、今度の情熱大陸に登場!
そしてその乙女椿、今月のトップページを飾ってます。
女子力上がりそうな、屈託なく素直な乙女たち、本当に可愛い。