霧島への旅(前フリ・・・)

 

今年の春からか、

ふとしたキッカケで、

ずうっと、頭の中で整理がつかないことがあり、

モヤモヤとした日が続いていました。

そして、忘れていたはずの、

高校生のときのシーンが重なりました。

 朝、近所の友だちとバタバタ準備をして、自転車でギリギリに出発。

 一台の自転車、漕ぐのは私、友人は後ろに、二人乗り。

 (二人乗りもありだった時代。。。)

 高校まではゆるやかな上り坂を7,8分、

 友人を乗せて一生懸命息を切らして漕ぐ私。

 高校の正門が見えたとたん、

 朝の定時のお決まりで、ガラガラと重いゲートが閉まり始めている。

 これで締め出されると遅刻者扱い、

 さらに急いで漕ぐ私。

 が、ゲートが閉まるスピートが早く、急ぐ学生たちもそこに集中して混雑、

 どうしよう、と思ったそのとき、

 友人が後ろから降りて走り、自分だけゲートの隙間に滑り込んだ。

 自転車が通る隙間はもうなくて、私はゲートの外に残された。

 少しバツの悪そうな微妙な笑顔を見せたあと、彼女は校舎へ走って行った。

この話をどう見るか、人によって様々だと思う。

ちゃっかりとした憎めないキャラクターの子に拍手を送るか、

ズルイなあ、と思うか、私のことをドン臭いなあ、と思うか。。。

またはこれは偶然の、なんてことないシーンに思うか。

ただ、この立場が逆で、私が後ろに乗ってたとしたら、

ひとりでゲートを越えることはためらったと思う。

こんな話を思い出して、

今の自分がそのときとほとんど変わっていないことに愕然とする。

いまさら、その友人のような別人格になるのはカンタンではない、

自分のどこを探しても、我先に、という精神はない。

とはいえ、のんびりしていられる時代でもない。

その話から生ぶべきことは、

早く身支度をすること、次の準備をしておくこと。

そして、自分の人生は自分が主役であるということを、自覚すること。

当時は友人に腹を立てたけれど、

その生き方は間違っていないし、清々しいとさえ思う。

彼女は、自分のハッピーを最優先し、いつも陽気で、人に好かれる。

さてせっかく思い出した話、

学びのタネにして、モヤモヤを晴らすキッカケにしようと。

思いがけず、ウン十年も経って、ようやく消化するという驚き。

自分自身を見つめ直したい、

そして、とにかく、圧倒的に強いものに触れたい、

緑の中で、深く、ゆっくりと呼吸したい、

そう思い立って、

霧島への旅に出ることにしました。

(つづく)

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