時代

今日も非常に美味しいお店で、

楽しいおしゃべりに花を咲かせ、

美味しいお酒をちょっぴりいただいて、

上機嫌の私。

このお店、色々な方と既にご一緒しておりますが、

ブログには書いていない、隠れ家です。

お料理が美味しいのはもちろん、

ここでは美しい道具がキビキビと仕事をこなし、毎日ピカピカに磨かれている。

カウンターの上にはそのシンボル的な鍛金のお鍋、

「これは、ちゃんと仕事します、という証し」とおっしゃる大将。

 

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その大将の心意気にシビレつつ、見とれる、

日本の道具の、この美しさ、

丁寧に生活する第一歩、

良い道具を長く使いたいですね。

このお鍋の取り扱い店を教えていただきました。

三十三間堂の隣だそうです。

 鍛金工房 West Side33 

 京都市東山区大和大路七条下る七軒町578 

 075-561-5294

さて、ここ数日、

大きなデパートの閉店のニュースが相次ぎました。

京都の中心にある「河原町阪急」、

これが、今年の秋に閉店とのこと。

それにももちろん驚いたのですが。

それより私には、

「有楽町西武」の閉店のほうが衝撃的でした。

百貨店業界の不況の深刻さは知っていたし、

昨年夏の心斎橋そごうのこともある意味予感がありました。

でも、あの有楽町西武に終わりが来るとは。。。

そこは、バブル期の東京の、象徴のような場所。

目利きのバイヤーが世界各国から選りすぐりのものを集め、

どのフロアもが、最先端のまばゆいもので溢れ、美しく輝いていた。

見て回るうちに心が躍り、身体にエネルギーが充満する、そんな場所。

たとえば、シビラがまだイトキンとライセンス契約する前の、

現地スペインで丁寧に手作りされた、美しい細工の施された一点もののベスト、

当時で5万円くらいの、とても見ごたえのある、惚れ惚れする逸品だった。

思えば、もう、20年も前のこと。

世の中には糸井重里のコピーが躍り、

セゾングループが世のファッションを牽引していた。

刺激的で、意欲的で、そして少し浮かれた時代。

それが、

こんなに気持ちが荒んだ世の中になるなどと、

あの煌びやかな時代には誰一人想像だにしなかった。

大企業に勤めようと、

資格職に就こうとも、

類まれな才能に恵まれようと、

将来不安は拭えない。

有楽町も人も様変わり。

安いものに行列をなし、

使い捨てを繰り返す。

一時期、もてはやされた「清貧」とは全く違う。

どことなく浅ましさが漂う。

そんな時代、

自分に出来ることは何だろう。

食品や衣料品含め、日本の製品を買うこと、

安さに流れすぎないこと、

せめてそれだけは。

本当に美しいものを見て知っている世代として、

そして、この先の日本のためにも。

というわけで、

来週末にちょうどハイアットリージェンシー京都へ行くので、

この美しい道具のお店に行って、

日本の手仕事に触れてきます。

次回は日本一のパワースポットの話、かな・・・・・・・amica公式サイト

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