少し前にブームだった「品格」という言葉、
英語にはコレといって同義語がないそうで、
それは言葉のニュアンスそのまま、
日本ならではの奥深さの表れでもあるな、と。
最近、意識に浮かんだ「礼節」という言葉、
礼儀、節度、
社会生活の秩序を保つために必要とされる行動・作法。
礼儀や作法など、広い意味でのこれらは、
やはり親から子へ躾けとして、
バトンが渡されるものであろうと思うけれど、
その多岐に渡るきめ細かさは、
「これで全部」と掴みきれないところに難しさがある。
女性の場合は、母から娘へ。
とても個人的なことだけれど、
私の母は、母の母(祖母)が体が弱かったために、
親から渡されるべき礼儀、作法のバトンが充分ではなかったように思う。
そして、短いOL時代を経て早くに結婚、私たち三姉妹を育てた。
そうやってすぐに家庭に入った母からは、
正直、私もそれらを充分には習えなかった、と思っている。
それはコンプレックスというほどのものではないにしても、
なんとなくの焦りみたいなものとして、意識のどこかにしっかりとある。
だからと言って、
与えられなかったことをどうこう言うつもりは全くなく、
健康で、美味しいものをたくさん作ってくれて、
仲のよい三姉妹として懸命に育ててくれただけで、本当に、もう充分だと思う。
あとは日々、自分で身につけていけばよいことで。
ありがたいことに、
私の周りにはお手本となる人たちがたくさんいらっしゃるので、
良いなあ、素敵だなあ、美しいな、、と思うことはすぐに見習えば良い。
自分がされて不快なことは、反面教師として、
他の人にしないように心に留めておく。
ただ、失敗しなければ分からないこともあって、
マニュアルがあればどんなにラクかな、と思うこともあるけれど、
一つ一つ見つけながら自分に沁みこませていくのも、
なかなかオツだなあ~と。
礼儀という言葉には、
敬意を表す作法
という意味もあるらしい。
人を敬い、大切に思って一つ一つ考えれば、
大きく外れることがないのかもしれない。
とはいえ、いい年してまだまだ知らないことだらけ。
日々、また勉強させていただきたいと思う。
写真は今日納品した「芦屋ぷりん とあっせ」さんのお花