5月の投稿以来、すっかり季節が過ぎていきました。
実は今年に入って、
というよりは昨年の5月以降、
私的なことで大きな変化があり、
通常の業務やオーダーに応えていくことだけで日々が過ぎていき、
文字を書くという余力が残っていませんでした。
ある年齢になると、親のことで直面する高齢者問題、
私自身もいつかは自分の親で向き合わねばと、予想はしていました。
54歳で脱サラして立ち上げた会社を父は生きがいとし、「生涯現役」を公言、
これまで周りの助言は耳に入らず、歳を重ねていました。
80歳を過ぎて、いよいよ体力も知力も落ちていく中で、
背負っているものが重くなり、それを支える人もない状態で、
ある時急に、限界が訪れ、どうにもならなくなりました。
会社のことについて私自身ができることは限られているものの、それでもやはり、
父自身の思いも理解できるだけに、他の誰かに託すよりは、
近くにいる家族として、できることをすることにしました。
親をめぐる老いの様々な変化に、
初めてのことばかりでその都度戸惑い、家族で相談し、調べたりしながら、
できる限りサポートし、なんとか先日、父が快適に過ごせそうなところに落ち着きました。
そして、父が立ち上げた会社の30周年記念を祝う席を設け、三世代の家族が一堂に会しました。
父も孫たちとの乾杯を楽しみ、久しぶりの美酒に酔いしれてとても幸せそうでした。
これまで様々な、自分なりには難しいプロジェクトを仕事でこなしてきましたが、
この1〜2年の思い悩む日々に区切りがついた安堵感はとても大きく、今まで味わったことがありません。
「親は自分に老いというものを見せてくれている」と友人も言っていましたが、
これでまた少しタフになったのと、自分の人生を改めて見直すことにもなりました。
日々、楽しむこと、
ちょっとしたストレスの種もできるだけ取り除くこと、
「とりあえず」でモノを買わないこと、穏やかに過ごすこと。
芦屋アトリエも大改造中、
これからは仕事中心から、暮らし中心へ、シフトして行きたいと思います。