フリーになって通算3年、最近色々見えてきたことがある。
どこかの職場に所属してお給料をもらうよりも、
「フリー」という響きで気楽に思えるかもしれない。。。
でも実際のところ、
雇われて従業員として仕事をするよりも三倍働いて、
収入はようやく倍になる、と言われている。
それでもフリーになって活躍したい人は多い。
人に指図されずに動けることはストレスが少ないし、
会社での人間関係で悩むこともない。
うまくいけば有名になれるかもしれない。
私がフリーになったキッカケは、
それまで四年間仕事をしていたフラワーショップでオーナー兼先生に、
「あんたは小山潤子でやっていきなさい。」と背中を押されたから。
今思えば、尊敬する先生に言われた言葉としては最上級のエールだと分かるけれど、
そのときは不安でたまらなく、自分で立ち上がる姿を想像できなかった。
ウェディングブーケが得意だった私は、
まず初めに評判のよいドレスショップにアポを取って営業に行き、
契約を結んだ。
営業力というものとは程遠いやりとりだったと思うけれど、
その出来事は本当に身震いがするほど嬉しかった。
ひとつひとつ壁に立ち向かうたびに、
今まで自分が持ち合わせていなかった能力を知り、
逆に案外乗り越える熱意が確かであることを確認できたりする。
少し前に、スタッフ募集を見て面接に来たINさんが、
「センスのよい人か、そして人から信頼されて人を集める人か」
私について、その部分を確かめたかったとのこと。
確かにそうなのだ。。。
フリーになってちゃんと仕事をしていくには、
人にはない感性や営業力、交渉能力、経営センス、
そういった実務以上に、実は人柄が大切だったりする。
オープン半年で約三分の一が消えていく花の業界で、
生き残るにはそんな当たり前の部分が明暗を分けることも。
先日、ちょっと嫌な思いをする出来事があった。
悲しいやら頭にくるやら、なかなか収まらなかったけれど、
「自分は人にこんな思いをさせない」というところで気持ちが安定した。
人間的な鍛錬は、一つ一つそんなところから学んでいくしかない。
さて面接でお話したINさんは今、スタッフとして本当によくやってくれる。
それに応えて私も日々精進し、人を集められる人になりたい、と思う。
写真はINさんのアレンジです。